口臭がきつくなる3つの原因と治療方法
「もしかして私って口臭きつい?」
「口臭を治療するにはどうすればいい?」
このように、現在ご自身の口臭が気になっていないでしょうか?
口臭の悩みを抱える方は少なくありません。
口臭は他人から指摘されにくく自分では気づきにくいため、自分の口臭で相手を不快な気持ちにさせていないか気になる人も多いはずです。
今回は口臭が気になる方へ向けて、口臭がきつくなる3つの原因と治療法についてお伝えしていきます。
目次
口臭がきつくなる3つの原因
口臭には、においの原因別に大きく以下3つの種類があります。
- 1.口腔内の病的口臭
- 2.口腔外の病的口臭
- 3.生理的な口臭
このほかにも、タバコやニンニクなどにおいの強いものを口にすることで、口臭がきつくなることがありますが、その場合の口臭は一時的な場合がほとんどです。
ここからは、上記3つの口臭の原因について詳しくお伝えしていきます。
1.口腔内の病的口臭(むし歯や歯周病も原因のひとつ)
口臭がきつくなる原因の一つが口腔内の病気によるもので、病的な口臭のほとんどが口の中が原因とされています。
主な口腔内の病気にはたとえば以下のものがあります。
- むし歯
- 歯周病
- 舌苔(ぜったい)
- 歯垢
- 歯石
- 入れ歯の清掃不良
- 詰め物や被せ物の劣化
など
むし歯や歯周病など口腔内に病気を持っている方は、その病気が原因で口臭がきつくなっている可能性が高いです。
しかし口腔内の病的口臭の場合は、その原因に対して正しい歯科治療を受けることで口臭が改善することがほとんどです。
2.口腔外の病的口臭(糖尿病なども原因のひとつ)
病的口臭には口腔外のものもあり、内科や外科に関わる病気が原因で口臭がきつくなるケースもあります。
口臭がきつくなる口腔外の病気にはたとえば以下のものが考えられます。
- 代謝系の病気(糖尿病や肝機能障害など)
- 耳鼻咽喉系の病気(副鼻腔炎や副鼻腔癌など)
- 呼吸器系の病気(肺がんや肺結核など)
- 消化器系の病気(食道憩室や食道ヘルニアなど)
これら口腔外の病気が原因で口臭がきつくなっている場合は、歯科治療では改善しにくいため、それぞれ病気に合わせた医療機関への受診が必要です。
3.生理的な口臭(口腔内の乾燥に注意)
口臭がきつくなるもう一つの主な原因は生理現象です。
生理的な口臭は誰にでも起こりうるもので、たとえば以下のケースが考えられます。
- 起床直後
- 空腹時
- 緊張時
- 加齢
- 月経時
など
これらに共通して言える原因は唾液量の減少による口腔内の乾燥です。
口の中が乾くと細菌が繁殖しやすくなるため、それにより口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)と呼ばれる成分が発生すると考えられています。
生理的な口臭を改善するためには、食事や水分補給をするなどして唾液量を増やすことが大切です。
口臭を治療する3つの方法
口臭を治療する方法には、主に以下の3つがあります。
- 1. 歯科医院で治療する
- 2. 内科など歯科以外の病院で治療する
- 3. 自分で生活習慣を改善する
治療方法は口臭の原因によって異なります。たとえば口の中の乾燥が原因の場合、食べ物をよく噛むようにすることで、唾液が増えて口臭の改善につながることがあります。
ここからは、それぞれの治療法がどういった原因の時に有効なのかお伝えしていきます。
1.歯科医院で治療する
口腔内の病的口臭の場合は、歯科医院で治療するのが一般的です。
歯科医院での治療内容には主に以下のものがあります。
- 歯のクリーニング
- 歯周病治療
- むし歯治療
- 劣化した詰め物の取り替え
- 舌苔の除去
- 入れ歯の清掃
など
これらを行うことによって、口臭の元となる細菌が減って口臭改善につながります。
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2.内科など歯科以外の病院で治療する
歯科以外の病院で口臭治療する方法もあります。
口腔外の病的口臭の場合、口の中の治療では口臭の改善が見込まれないため、その原因となる病気に合った病院で治療することが必要です。
たとえば肺がんなどが原因で口臭がきつくなっていると考えられる場合は呼吸器系の外科を、食道ヘルニアが原因の場合は耳鼻咽喉系の外科を受診することで口臭が改善する場合があります。
口臭の原因となる病気によって治療法は異なるため、ご自身の病気の治療が行える医療機関を受診しましょう。
3.自分で生活習慣を改善する
口臭治療を受けなくても、自分で生活習慣を改善することで口臭を抑えられることがあります。
特に生理的な口臭の場合は、口の中の乾燥に気をつけることが大切です。
口の中が乾燥すると口臭がきつくなりやすいため、食事の際はしっかり噛んで食事することと水分をこまめに摂取すること、あとは鼻呼吸することも心がけましょう。
そのほかに歯磨きを習慣的に行って歯と口腔内を清潔に保つことも大切です。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |