知覚過敏の5つの治療法とは?歯がシミる原因を徹底解説
歯磨きの時や食事の時に、歯がシミたり痛んだりする場合は知覚過敏の可能性があります。
知覚過敏は虫歯や歯周病などの疾患がないにも関わらず、歯の神経が過敏に反応する症状のことです。
この記事では、知覚過敏の症状や具体的な原因、その治療法についてお伝えしていきます。
目次
知覚過敏とは?食事や歯磨きの際に歯がシミる症状
知覚過敏とは、虫歯ではない歯が歯磨きや食事の際にシミたり痛んだりする症状のこと。
歯がシミたり痛んだりする主な原因は、何らかの理由で象牙質が露出していることです。
象牙質は歯の神経を被うようにして形成されている組織。歯の表面のエナメル質よりもやわらかく、歯への刺激を神経に伝える役割を持っています。
この象牙質が露出し、歯ブラシの毛先や食べ物などが直接象牙質に触れることで強い刺激を感じているのが知覚過敏の仕組みです。
知覚過敏を治す方法は症状や歯科医院によって異なりますが、基本的に知覚過敏の原因を取り除くことが大切です。
知覚過敏の原因は?歯ぎしりや誤った歯磨きの仕方に注意
知覚過敏の治療を行うには、まずその原因について知っておくことが大切です。知覚過敏の原因は主に以下のものが考えられます。
- 歯磨きの仕方が悪い
- 年齢などによって歯肉が後退する
- 歯ぎしりや歯の噛み合わせが悪い
- 歯が破折する
- ホワイトニングによる一時的な影響 など
歯を頻繁に磨きすぎたり、磨く時の力が強すぎたりすれば歯の表面のエナメル質が削れてしまうことがあります。また、歯ぎしりや歯が破折することで、象牙質が露出してしまうのも原因の1つ。
そのほかにも、年齢や歯周病によって歯茎が後退し、通常は歯茎の中に隠れている象牙質が露出するのも知覚過敏の原因です。
このようにさまざまな要因によって象牙質が露出し、それが知覚過敏につながっています。そのため、象牙質が露出する悪習慣や要因を取り除くことが知覚過敏の治療において重要と言えます。
知覚過敏の主な5つの治療法!治療費用はいくらかかる?
知覚過敏の治療方法には主に以下の5つがあります。
- ①知覚過敏用の歯磨き粉
- ②治療薬の塗布・コーティング
- ③レーザー治療
- ④マウスピース
- ⑤神経を抜く
これらの治療法のうち、保険が適用されないのは基本的にはレーザー治療のみ。治療薬の塗布や神経を抜く治療などは保険適用で費用負担を抑えられます。※医院によっては自費診療の場合もあります。
それぞれの治療法について詳しく見ていきましょう。
1.知覚過敏用の歯磨き粉|自宅で知覚過敏の治療を行う
知覚過敏用の歯磨き粉を使って自宅で治療する方法があります。
中でも「硝酸カリウム」と呼ばれる薬用成分を含んでいる歯磨き粉が知覚過敏用の歯磨き粉として一般的です。
象牙質の中には、象牙細管と呼ばれる細い管状のものが歯の神経に向かって通っています。硝酸カリウムはその象牙細管の開口部分に作用することで、歯の神経の過敏な反応を抑え、知覚過敏の症状を緩和するとされています。
ただし、知覚過敏用の歯磨き粉で治療を行う際は、必ず歯科医院を受診してからにしましょう。知覚過敏用の歯磨き粉には市販で購入できるものもありますが、それでは症状が改善されない可能性もあります。
まずは歯科医院で検査を受け、適切な治療を行うことが重要です。
2.治療薬の塗布・コーティング|歯を刺激から守る
知覚過敏の治療として、歯科医院で一般的に行われるのが治療薬の塗布・コーティング。象牙質の表面に薬を塗布・コーティングすることによって、象牙質を刺激から守る治療法です。
歯が削れているのではなく、歯肉の後退などが原因で象牙質が露出している場合は主に薬の塗布を行います。
通常、薬の塗布は数回かけて行うものなので何度か歯科医院へ通うこととなります。また、塗布した薬は普段の歯磨きや食事などで数ヶ月ほどで剥がれてしまうのが一般的です。
ただし、薬を塗布した状態で歯の再石灰化が進めば、コーティングが剥がれても歯がシミなくなるケースもあります。当院でも、知覚過敏の治療として、治療薬の塗布・コーティングを行なっております(※保険外)ので、お気軽にお問い合わせください。
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3.レーザー治療|神経へ刺激が伝わらないようにする
歯科用のレーザーを使用して知覚過敏を治療することも可能です。
レーザー治療とは露出した象牙質にレーザーを照射して象牙細管を埋め、神経への過敏な反応を抑える治療法。
ただし、レーザー治療による有効性は歯科医院によって見解が異なるので、有効な治療法と断言することはできません。またレーザー治療は自由診療となるので、その治療費用も歯科医院によって違いがあります。
知覚過敏のレーザー治療を受けようと考えている方は、レーザー治療を扱う歯科医院で相談してみましょう。
4.マウスピース|歯ぎしりによる歯へのダメージを防ぐ
歯ぎしりなどが原因で知覚過敏になっている方は、マウスピースをつけて治療を行うのが一般的です。
いくら治療薬を塗布するなどして知覚過敏の治療を行っても、就寝中に歯ぎしりするくせがあれば治療の妨げになります。しかし、就寝中の歯ぎしりを直接的に治すのは簡単ではありません。
そのため、就寝中に歯ぎしりをする方は歯のダメージを防ぐためにマウスピースをはめる治療が必要となります。
なお、マウスピースによる治療も保険適用内で行えます。
5.神経を抜く|知覚過敏の症状が治らない時の最終手段
上記の治療法を試しても知覚過敏の症状が改善されない場合は、最終手段として神経を抜く場合があります。
知覚過敏は象牙質から神経に直接刺激が伝達されて、歯がシミたり痛んだりするもの。そのため神経を抜けば知覚過敏の症状をなくすことができます。
しかし、神経のない歯は変色や破折しやすいといったデメリットがあるため、歯の神経はむやみに抜くものではありません。
歯の神経を抜く際は、歯科医師と相談して判断するようにしましょう。
当院でも歯の神経を抜く治療を行なっております(※保険外)ので、お気軽にお問い合わせください。
知覚過敏ではない?虫歯や歯周病で歯がシミることも
ここまで、知覚過敏の原因や治療法について紹介してきました。しかし、歯がシミたり痛んだりする原因は必ずしも知覚過敏とは限りません。
虫歯や歯周病が原因で歯がシミる場合があります。
虫歯や歯周病が原因の場合は、知覚過敏用の歯磨き粉を使用しても症状の改善は見込めません。疾患に合わせた適切な治療が必要です。
歯がシミるからといって知覚過敏と自分で判断するのではなく、歯の異状を感じたら早めに歯科医院を受診しましょう。
当院でも、知覚過敏に関する治療(歯の神経を抜いたり、治療薬の塗布・コーティング)を行なっております(※保険外)ので、歯の異常を感じたらお気軽にお問い合わせください。