インプラントの平均寿命は約10〜15年|寿命を縮める4つの原因を紹介
「インプラントの寿命はどれくらい?」
「寿命が来たら再手術が必要になるの?」
などと、インプラントがどれくらい長持ちするのか、その寿命について気になっていませんか?
インプラントの平均寿命は約10〜15年です。ただし患者様の生活習慣などによっては、数年で寿命がくることもあれば、15年以上長持ちすることもあります。
こちらの記事では、インプラントの平均寿命や寿命を縮める4つの原因について解説しています。インプラントの治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラントの平均的な寿命は?入れ歯やブリッジと比較
インプラントの平均的な約10〜15年です。
厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」によれば、インプラントを10~15年残せる確率は、上顎で約90%下顎で約94%としています。また、抜歯直後に埋入した場合や、骨移植をともなった埋入の場合、約87~92%という調査結果となっています。
ただし、インプラントの寿命は平均的なものです。セルフケアや口内環境によっては10年も経たずに寿命を迎える場合や、15年以上使い続けられる場合もあります。
また、入れ歯やブリッジよりも寿命が長いことが特徴で、それぞれの寿命の違いは次の通りです。
インプラント | ブリッジ | 入れ歯 | |
---|---|---|---|
平均寿命 | 約10年~15年 | 約7年~8年 | 約4年~5年 |
インプラントは長く使い続けられますが、ブリッジか入れ歯か選択する際は、それぞれのメリット・デメリットを考えて選ぶことが大切です。
インプラントとブリッジと入れ歯のメリット・デメリットについては、以下の記事で解説していますのでぜひあわせてチェックしてみてください。
(関連記事)インプラントの費用相場はいくら?1本あたりの治療費用と料金が高額な理由|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
インプラントの寿命を縮める4つの主な原因
インプラントの寿命を縮める原因には主に以下の4つが考えられます。
- インプラント体の質が悪い
- 定期的なメンテナンスを行っていない
- 喫煙習慣がある
- 歯ぎしりや食いしばり
それぞれの詳細について解説していきます。
原因①インプラント体の質が悪い
インプラントのメーカーにはさまざまなものがあり、インプラント体の質が悪いと寿命が短くなります。なぜなら、製品によって骨との親和性や強度などが異なるためです。
特に、インプラント治療費用が安い場合、安価なインプラント体が使われている可能性があるので注意が必要です。
インプラント治療を受ける際は、自分の口に埋め込まれるインプラントがどこのメーカーでどういうものかしっかり把握しておきましょう。
なお、当院で使用されているインプラントメーカーは次の3社です。
- ノーベルバイオケア
- ストローマン
- ジーシー
いずれもインプラントのトップシェアの実績があるメーカーです。患者様には、それぞれのご希望に沿ったものを使用しています。
原因②定期的なメンテナンスを行っていない
インプラント治療後、歯科医院での定期的なメンテナンスを怠るとインプラントの寿命を縮めてしまいます。
インプラントの周りに汚れがたまって放置されると、細菌感染を起こして「インプラント周囲炎」と呼ばれる歯周病に似たトラブルが起こる可能性があります。インプラント周囲炎になると、インプラントの寿命が縮んで脱落してしまう可能性が高いです。
インプラントを長持ちさせるためには、ご自宅でのセルフケアとあわせて、歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。
そのため、当院ではインプラント治療後のブラッシング指導や定期検診などのアフターケアを行っています。
原因③喫煙習慣がある
喫煙習慣もインプラントの寿命を縮める原因の一つです。
喫煙習慣はインプラントに以下のような影響を及ぼすと考えられています。
- 骨にインプラントが定着しにくくなる
- インプラント周囲炎になるリスクが高くなる
タバコを吸えば、歯肉の血流が悪くなる可能性があるため、歯周病の感染やインプラント周囲炎を起こしやすいです。
より長くインプラントを使い続けるためには、禁煙をするか、もしくはタバコを吸う本数を減らすことが大切です。
原因④歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりが多いと、インプラントの寿命の短縮につながります。
インプラントを支えている骨に負荷がかかってしまい、インプラント周囲炎を起こすリスクが高まるためです。インプラントは天然歯ほど負荷に強くないので、インプラント体の破損にもつながります。
そのため、インプラント治療を受ける前に噛み合わせをチェックを行うことが大切です。
当院は噛み合わせを考えた被せ物の位置から逆算し、インプラント体の向きや太さ、位置を決めた上で治療を行っています。
インプラントの寿命を延ばすポイント
インプラントの寿命を延ばすためには、以下のポイントをおさえておきましょう。
- インプラント体は信頼できるメーカーや製品を選ぶ
- 日々の歯磨きを欠かさない
- 定期的に検診・メンテナンスを受ける
- タバコを吸わない、本数を減らす
- 治療前に噛み合わせを整える
日々のブラッシングだけで歯の汚れを全て取り除くことは困難です。歯科医院での定期的な検診でクリーニングを行うと同時に、インプラントのメンテナンスも行いましょう。
また、喫煙習慣や歯ぎしりなどの癖があるとインプラントの寿命を縮めてしまうので、それらの習慣がある人は、歯科医院であらかじめ相談することが大切です。
インプラントの寿命に関するよくある質問
ここからは、インプラントの寿命に関するよくある2つの質問に回答します。
Q.インプラントの寿命は前歯と奥歯で違いはありますか?
A.違いはありません。
インプラントの寿命を左右するのは、主に口内環境や噛み合わせです。前歯か奥歯か、インプラントを埋入した場所によって寿命が変わることはないと考えています。
ただし、ブラッシングの癖で前歯もしくは奥歯に磨き残しが多いと、インプラントの寿命に関係してきます。
当院はインプラント治療後にブラッシング指導や定期的なメンテナンスを行っておりますので、インプラントをお考えの方はお気兼ねなく当院へご相談ください。
Q.インプラントの寿命が来たらその後交換や再手術が必要ですか?
A.インプラントの寿命が来たら、再度手術が必要です。
インプラントの寿命が来て、埋め込んだインプラント体が脱落したら再手術を行います。
インプラントを交換するかどうかは患者様によって異なり、インプラントを丸々交換するケースもあれば、上部構造だけ取り替えるケースもあります。インプラント周囲炎によって骨が溶けてしまっている場合は、丸々交換が必要になる可能性が高いです。
また、インプラントは5〜10年の保証がついていることがほとんどで、保証期間内であれば無料で再手術を受けられることがあります。
歯科医院によって保証期間や保証内容が異なるので、治療前にきちんと確認しておきましょう。
インプラント治療は湘南ライフ歯科をご利用ください
インプラントの寿命を延ばすためには、セルフケアやメンテナンスを行い、信頼できるメーカーのインプラント体を選ぶことなどが大切です。
当院は、インプラントをより長持ちさせられるよう、治療後のブラッシング指導やメンテナンスを行っています。また、インプラント治療の前には、患者様にインプラント体のメーカーを選んでいただくことが可能です。
インプラントの治療を検討されている方や、ブリッジや入れ歯などと悩んでいる方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
なお、当院のインプラント治療の詳細は、以下の記事で解説していますのでぜひあわせてチェックしてみてください。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |