前歯のインプラント治療のメリット・デメリット|ブリッジの特徴と比較
「前歯のインプラントのメリット・デメリットは?」など、現在前歯の欠損してしまってお困りではありませんか?
前歯は食事をする時だけでなく、日常生活におけるコミュニケーションでも必要な機能です。歯が欠損してしまった場合の治療法として、ブリッジや入れ歯などがありますが、より自然な歯に近い状態にするのならインプラントが適しています。
こちらの記事では前歯のインプラントをお考えの方へ向けて、インプラントとブリッジの違いから、インプラントのメリット・デメリットについてご紹介しています。
目次
前歯のインプラントとブリッジとの比較
前歯が虫歯や歯周病、事故などによって欠損した時、インプラント治療とブリッジのいずれかの治療が必要になることがあります。
インプラントとブリッジの特徴をまとめました。
インプラント | ブリッジ | |
---|---|---|
費用 | 30万円〜50万円 | 約2〜3万円 |
保険 | 適用外 | 保険適用
※セラミックの場合は保険適用外 |
治療期間 | 約3ヶ月〜6ヶ月 | 約1〜2ヶ月 |
噛む力 | 非常に強く噛める | よく噛める |
手術 | あり | なし |
他の歯への影響 | なし | 両隣の歯を多く削る |
インプラントはブリッジと比べて噛む力が強く、他の歯への影響がないことが特徴です。ただし、保険適用外なのでブリッジよりも高額になります。
一方、ブリッジは保険適用なので治療費用が安く、普段の食事に支障がない程度の噛み心地です。しかし、両隣の歯を多く削る必要があるので、歯の寿命を縮め、将来的に多くの歯を失ってしまうリスクがあります。
以下の記事ではインプラントとブリッジの他に、入れ歯との比較も行っていますので、それぞれの特徴が気になる方はあわせてご覧ください。
(関連記事)入れ歯とブリッジとインプラントの違いは?それぞれのメリット・デメリットを比較|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
前歯のインプラントの4つのメリット
前歯のインプラントのメリットには以下4つがあります。
- 見た目が自然になる
- しっかり噛める
- 他の歯へ負担がかからない
- 寿命が長い
ここからは、それぞれの詳細について見ていきましょう。
1.見た目が自然になる
前歯のインプラントは見た目が自然になることが大きなメリットです。
前歯の欠損は奥歯とは異なり、見た目に大きな影響を与えるため、違和感をなくすためにはより天然歯に近い色味にする必要があります。
インプラントは被せ物部分をセラミックにすれば、自身の歯の色に近い自然な色にすることが可能。さらに人工の歯根を顎の骨に埋め込む手術のため、入れ歯のように金属部分が見えることがありません。
友人や知人との会話の時や、笑った時の前歯を自然な見た目にできます。
2.しっかり噛める
インプラントにすればしっかり噛めるので食事を違和感なく楽しむことができます。
インプラントは人工歯根を埋め込む手術なので、自然歯に似た使用感となります。一方、入れ歯などの保険診療はインプラントと比べてしっかり噛みにくいので、ぐらつきや違和感を覚えやすいです。
インプラントであれば固い食べ物もあまり気にせず前歯で噛むことが可能です。
3.他の歯へ負担がかからない
他の歯への負担がかからないのも、インプラントのメリットの一つです。
失った前歯はブリッジで補うことも可能です。しかし、ブリッジは両隣の歯を土台としているため、他の歯を大きく削る必要があります。
一度削った歯は元には戻らないだけでなく、もろくなりやすく、虫歯にもなりやすいので歯の寿命を縮めてしまうことになります。
一方、インプラントは歯が欠損した部分に歯根を埋め込むため、他の歯への影響がありません。
4.寿命が長い
インプラントの平均寿命は約10〜15年です。
厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」によれば、インプラントを10~15年残せる確率は、上顎で約90%下顎で約94%としています。
一方、ブリッジの平均寿命は7~8年、入れ歯の平均寿命は5~6年と考えられています。歯茎が下がったり歯並びが変化したりなど、口の変化に合わせて何度も作り直さなければなりません。
インプラントは定期的なメンテナンスや正しいセルフケアを行えば、10年以上も使い続けることができます。
(関連記事)インプラントの平均寿命は約10〜15年|寿命を縮める4つの原因を紹介|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
前歯のインプラントの3つのデメリット
前歯のインプラントのデメリットには以下の3つがあります。
- 保険適用されず治療費用が高額になる
- 歯茎が下がると露出する可能性がある
- 骨増殖の治療が必要になることがある
特に前歯は他の部分の歯と違って、歯茎や骨が痩せやすいことが特徴的で、それによってインプラント治療に影響を及ぼします。
ここからは、それぞれの詳細を見ていきましょう。
1.保険適用されず治療費用が高額になる
前歯のインプラントは保険適用されず、治療費用が高額になることがデメリットです。
インプラント1本あたりの費用相場は次の通りです。
項目 | 費用 |
---|---|
診断料 | 1.5万円〜5万円 |
インプラント手術費 | 15万円〜35万円 |
人工歯(上部構造)手術費 | 5万円〜18万円 |
費用合計 | 30万円〜50万円 |
インプラントを埋入する場所によって具体的な料金は変動しますが、おおよその相場は1本30万円〜50万円となります。一方、ブリッジ治療の費用相場は保険適用で2〜3万円です。
インプラントは保険適用のブリッジと比べて高額なため、治療のハードルが高い点がデメリットです。
2.歯茎が下がると露出する可能性がある
前歯の歯茎は痩せやすく、加齢などで歯茎が下がればインプラントが歯茎から透けて見える可能性があります。
透けて見えるのは、インプラント本体と被せ物を結合している「アパットメント」と呼ばれる部分です。インプラントの土台であるアパットメントが金属の場合、歯茎が下がった時に透けて見えやすいです。
しかし、土台をセラミックにすることで結合部分が目立つリスクを下げられます。費用は高くなりますが、より見た目を自然にするのであれば、金属フリーの土台を用いたインプラント治療を検討してみてください。
3.骨増殖の治療が必要になることがある
前歯の骨は他の部分よりも薄く、痩せやすいことが特徴です。インプラント治療時に骨に十分な厚みがない場合はインプラントを行えないことがあります。
骨が足りずにそのままではインプラント治療を行えない場合、骨を増やす「骨増殖」の手術も必要です。
骨増殖は、骨の少ない部分に人工骨や移植用の骨を注入したり、人工骨と一緒にインプラント体も埋入したりする治療法です。
骨増殖を伴うインプラント治療は、費用が高くなり治療期間も長くなります。
インプラントできないケースはある?
次の場合、インプラント治療は受けられません。
- 子ども
- 妊婦
- 歯周病などの口腔トラブル
子どもの場合は成長に伴って顎の骨も動くので、インプラントを治療を行えません。妊娠中の場合も、インプラント後に服用する薬がお腹の子に影響を与える可能性があるので、妊婦の方はインプラント治療を行えません。
また、歯周病の場合は歯周病菌が感染して、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があるので、治療を行えないことがあります。
そのほか、糖尿病や骨粗鬆症など全身疾患がある方の場合も同様に、合併症などを引き起こす恐れがあるのでインプラント治療を行うのが難しいです。
当院の前歯インプラントの値段
前歯のインプラントの料金は患者様ごとによって大きく異なります。
当院はCT撮影などの検査結果を見ながら、費用・期間などのご希望を含めて患者様とご一緒に治療計画を考えていきます。
費用面をはじめとしたお悩みやご希望など、まずは一度ご相談ください。
(関連記事)インプラント|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
前歯のインプラントの治療期間と当院の治療の流れ
前歯のインプラントの治療期間はおよそ3ヶ月〜6ヶ月です。
当院のインプラントの治療の流れは次の通りです。
- ①検査と治療計画のご相談
- ②手術
- ③インプラント体と骨の結合期間(3ヶ月〜6ヶ月)
- ④人工歯の作成・治療完了
インプラント手術は大きく2回行われます。1回目はインプラント体となる歯根部分を埋め込む手術です。
一次手術が完了したら、3ヶ月〜6ヶ月の期間を設けて、インプラント体が周囲の骨と結合するのを待ちます。その間は仮歯で過ごしていただきます。
手術の傷が治り、インプラント体が骨に定着したら人工歯を取り付けて治療完了です。
前歯のインプラント治療は湘南ライフ歯科へ
当院「湘南ライフ歯科」は、患者様に寄り添った治療を心がけております。
治療前には歯や骨の状態を詳しく知るための検査を行い、その上で費用面をはじめとした患者様のお悩みやご不安をお聞きして一緒に治療計画を立てていきます。
前歯の歯茎や骨は痩せやすいので、時間が経つと骨増殖が必要になる可能性が高いです。
歯を欠損された時はお早めにまずは当院へご相談ください。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |