銀歯の寿命は5~7年!虫歯治療が終わってもメンテナンスは必要
こんにちは。
藤沢駅南口より徒歩3分の歯科医院【湘南ライフ歯科】です。
虫歯治療で、銀歯を入れているという方がいるかと思います。
特に奥歯など見えにくい場所の虫歯治療や、子どもの頃の虫歯治療に関しては、よく銀歯が活用されます。
ところで、銀歯の平均寿命はおよそ5~7年といわれていることをご存じでしょうか。
また、生活スタイルや食習慣などによって寿命は短くも長くもなります。
10年以上前に虫歯治療で銀歯を入れた場合は、すでに銀歯の寿命を迎えているかもしれません。
本コラムでは、銀歯の平均寿命と寿命を迎えたときのリスクやメンテナンスについて解説します。
目次
銀歯の寿命の平均とは
虫歯治療ではさまざまな素材のかぶせ物がありますが、奥歯など目立たない箇所に銀を選択するケースは少なくありません。
しかし、銀は生涯にわたっては使うことができない素材です。
銀歯の平均寿命は以下の通りです。
種類 | 平均寿命 | イメージ図 |
---|---|---|
銀歯の詰め物 | 約5年 | |
銀歯のかぶせ物 | 約5年 | |
銀歯をつないだブリッジ | 約7年 |
銀歯の詰め物 | 約5年 | |
---|---|---|
銀歯のかぶせ物 | 約5年 | |
銀歯をつないだブリッジ | 約7年 |
上記に示した年数はあくまで平均であり、生活スタイルや食生活、嗜好品などによって短くなることがあります。
一方で、予防歯科を積極的に受けている場合は、銀歯の寿命が延びるケースもあります。
銀歯は虫歯が再発しやすい?
銀歯を使った虫歯治療を行った場合、子どもの頃に虫歯の治療をしても大人になって同じ場所に虫歯ができるケースがあります。
銀歯は、口腔内の唾液に常にさらされている状態です。
金属である銀歯は、帯電し金属が溶け出すことがあります。
溶けるなど経年劣化すると治療した銀歯が変形し、歯と銀歯に隙間が生じます。
ミュータンス菌の大きさは、約1μm(マイクロメートル)で歯と銀歯の隙間に入り込むことが容易です。
銀歯の詰め物をした際に神経を抜いている場合は、ミュータンス菌が侵入し虫歯ができたとしても痛みがありません。
また、銀歯で覆われているため、外見から虫歯の進行を確認することもできないのです。
銀歯の寿命がきた場合のサイン
銀歯には寿命があることをご理解いただけたかと思います。
では、寿命がきたことをどうやって確認すればいいのでしょうか。
実は、銀歯の寿命を知るヒントやポイントがあります。
口腔内に銀歯がある方は、銀歯の寿命サインを知っておくと、歯科医院の受診時の説明も理解しやすいでしょう。
銀歯の周囲の歯茎が黒くなっている
銀歯は、経年劣化すると金属が腐食してイオン化し、金属成分が歯や歯茎に溶け出して黒くなることがあります。
金属が溶け出して歯茎が黒くなることをメタルタトゥーといいます。
虫歯治療をした歯の周りの歯茎の色が、他の箇所より黒くなっている場合は銀歯が劣化している可能性があるため、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
また、奥歯など見えにくく自分で確認できない方や、数十年前に虫歯治療で銀歯を使用している方などは、歯科医院で確認してもらうのも一つの方法です。
銀歯の下の歯茎が腫れている
銀歯が劣化すると歯と銀歯の間に隙間ができ、虫歯リスクが高くなります。
銀歯の内側で虫歯や歯周病が発症していると歯茎が腫れることがあるのです。
虫歯になっている場合は、神経を残して銀歯をかぶせていると痛みを感じることもあります。
また、熱いものや冷たいものが口の中に入るとしみることがあります。
歯周病の症状として歯茎が腫れる場合には、歯磨きする度に歯茎から出血するほか、進行していると歯がグラグラする症状が現れるため、既に症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。
虫歯・歯周病ともに進行すると、痛み以外に口臭がきつくなる方もいます。
劣化しにくい詰め物とは
銀歯が寿命を迎え劣化している場合には、銀歯に代わる詰め物をする必要があります。
では、劣化する前の対策として詰め物を交換する場合には、どのような素材を選択したらいいのでしょうか。
劣化しにくい詰め物の代表が、セラミックです。
セラミックは、保険が適用されない素材のため費用は銀に比べて高額ですが、寿命が長く劣化しにくいのが特徴です。
また、虫歯や歯周病のリスクも軽減できることもメリットです。
寿命が長いセラミックを選択することは、長い目で考えると一概に高額であるともいえません。
セラミックは金属が使われていないため、金属アレルギーの心配がありません。
セラミックにはさまざまな種類があるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
オールセラミック
オールセラミックは、詰め物のすべてが陶磁器で作られています。
透明感があり変色しにくいこともあり、審美性に優れています。
また、プラークが付着しにくいため、虫歯や歯周病を軽減することにつながります。
その一方で、すべてセラミックでできているため他の素材に比べて高額です。
歯ぎしりや喰いしばりなど常に衝撃や力が加わる環境、また、顔面の強打などの強い衝撃で破損することがあります。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混ぜた素材でできています。
セラミックでありながらレジンの利点を持つ素材でもあるのです。
レジンの柔軟さから歯にフィットしやすく、割れにくい素材です。
また、レジンとセラミックの混合であるため他のセラミックに比べると費用が安価です。
なんらかの原因で少し欠けてしまっても修理が可能になることがあります。
経年劣化による変色やプラークが付着しやすいといったデメリットもあるため、素材の特性を理解した上で選択する必要があるでしょう。
ジルコニアセラミック
ジルコニアは、人工ダイヤとして扱われることもあるセラミックの一種です。
ジルコニアは元々宝飾品を作るときに使用されていましたが、歯科治療でも使用されるようになった素材で、強度と耐久性を持ち合わせています。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方が使用しても、比較的割れにくいとされています。
また、オールセラミックのような透明感や見た目の美しさがあるため、前歯の治療に使用しても気になりません。
オールセラミックと見た目が変わらず強度に優れていながら、オールセラミックよりも費用は安価です。
しかし、ジルコニアセラミックは非常に硬い素材で研磨が難しいため、歯の詰め物としてピッタリ合わせることができないケースがあります。
ジルコニアセラミックを選択する場合は、ジルコニアセラミックの取り扱いに慣れた歯科医師に治療をしてもらうといいでしょう。
まとめ:銀歯はメンテナンスが必要!予防歯科で寿命を延ばそう
銀歯についてまとめると以下の通りです。
- ・銀歯の寿命の平均は、銀歯の詰め物とかぶせ物は約5年、銀歯をつないだブリッジは約7年
- ・金属である銀歯は、帯電し金属が溶け出すことがある
- ・銀歯が溶け出して変形すると、歯と銀歯に隙間ができ虫歯リスクが高くなる
- ・痛みや腫れ、歯茎の黒ずみがある場合は銀歯の寿命がきたサインの可能性がある
- ・銀歯から交換する素材はセラミックなど劣化しにくい素材がおすすめ
健康な歯を虫歯から守るためには、日頃から正しいブラッシングを行い、歯を清潔に保つことが大切です。
すでに虫歯になってしまった歯がある場合には、適切な治療を行い、虫歯が再発しないように予防しましょう。
当医院では、「硬質レジン前装冠」「ジルコニアセラミッククラウン」「フルジルコニア」など、さまざまなクラウンを揃え虫歯治療も行っております。
銀歯から他の素材に交換を検討している方は、インプラントの寿命などについて解説している以下のコラムも参考にしてみてください。
(関連記事)インプラントの平均寿命は約10〜15年|寿命を縮める4つの原因を紹介|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
銀歯の寿命を知りメンテナンスや交換を考えている方に対して当医院では、無料カウンセリング・治療・治療後のアフターケアまでしっかり行っております。
銀歯や虫歯治療ついてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
藤沢で選ばれる当院の詰め物・被せ物治療|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
藤沢で選ばれる当院の虫歯治療|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |