歯がしみる原因とは?対処法・治療方法も解説
こんにちは。
藤沢駅南口より徒歩3分の歯科医院【湘南ライフ歯科】です。
歯の病気など、口内トラブルが生じたときに歯がしみるようになります。
本コラムでは、歯がしみる原因、歯がしみたときの治療方法について紹介します。
あわせて歯がしみるのを防ぐ方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
歯がしみる原因とは
歯がしみる原因としては、以下が挙げられます。
- ・知覚過敏
- ・虫歯
- ・歯周病
症状を含めたそれぞれの特徴と、歯がしみる理由について解説します。
知覚過敏
歯がしみる原因の一つとして知覚過敏が挙げられます。
知覚過敏とは、冷たい物や甘い物を食べた際に一過性の痛みが生じる状態をいい、歯周病や加齢、歯ぎしりが原因で発症します。
歯根部分のエナメル質が露出することにより、歯の神経に痛みが伝わりやすくなり、歯ブラシが触れる程度でも痛みを伴うようになります。
また、症状がさらに悪化すると、歯肉が退化したり、歯が折れたりするようになるのも特徴です。
なお、まれにホワイトニング治療の影響で知覚過敏が現れることもありますが、一般的にはホワイトニング治療が完了したら症状が治まる傾向にあります。
虫歯
冷たい物だけではなく、温かい物を食べても歯がしみる場合は、虫歯の疑いがあります。
虫歯とは、原因菌が作り出す酸により歯のカルシウムとリンが溶け出した状態をいい、症状が進行すると、歯がしみるだけではなく、歯がもろくなったり、穴が形成されたりする恐れがあります。
なお、知覚過敏と虫歯は症状が類似しているため見分けるのが難しいですが、知覚過敏は歯がしみる症状が一過性であるのに対し、虫歯は症状が持続することが特徴です。
歯周病
歯がしみる原因の一つに歯周病が挙げられます。
歯周病とは、細菌感染により歯を支えている骨や歯茎が溶ける病気のことをいい、歯と歯肉の間に蓄積した汚れが原因で発症します。初期段階では、次のような症状が現れるのが特徴です。
- ・歯茎が腫れる
- ・歯磨きを行った際に出血する
- ・膿が出る
- ・口臭がきつくなる
さらに症状が悪化すると、歯肉が下がり、エナメル質で覆われていない歯根が露出します。
その結果、歯の神経に物の温度が伝わり、冷たい物や温かい物を食べると歯がしみるようになります。
歯がしみたときの対処法
歯がしみたときには、次の方法により一時的に症状が緩和するケースがあります。
- ・歯に刺激を与える食べ物を避ける
- ・歯磨きの方法を見直す
それぞれ詳しく解説します。
歯に刺激を与える食べ物を避ける
歯のエナメル質が削られると、食べ物の温度が伝わりやすくなります。
それにより歯がしみるようになるため、なるべく極端に冷たい物や、温かい物を飲食するのは控えましょう。
また、酢には、歯を虫歯などから守る役割があるエナメル質を削る酸が含まれています。
エナメル質が削れると、さらに強く歯がしみる恐れがあるため、治療を行うまでは酢を使った料理は避けることをおすすめします。
歯磨きの方法を見直す
歯磨きの方法を見直すことも、歯がしみるのを防ぐのに効果的です。
歯垢が歯に付着したままの状態が続くと、虫歯の原因菌が作り出した酸により歯の表面が溶け出します。
それにより、知覚過敏や虫歯になりやすくなるため、丁寧なブラッシングを心がけることが大切です。
なお、強い力で歯磨きを行うと、歯に刺激を与えるだけではなく、歯茎が傷つく恐れがあります。
歯磨きする際には、優しく磨き、常温の水で口をすすぎましょう。
また、知覚過敏専用歯磨き粉には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムが含まれており、歯の神経を鈍らせる作用があります。
知覚過敏を自覚している場合は、専用の歯磨き粉を使用すると、歯がしみるのを効果的に防げるでしょう。
放置すると手遅れになる場合も!早めの受診がおすすめ
歯がしみるようになるのは口内トラブルが起きている証拠です。
症状が悪化すると、歯を失ったり、脳卒中などの重大な病を発症したりするリスクが伴うため、なるべく早めに歯科医院で治療を受けましょう。
原因ごとに、歯がしみるのを放置することのリスクと治療方法を解説します。
知覚過敏の場合
知覚過敏を発症すると、歯ブラシが当たるだけでも痛みが伴うため、ブラッシングが不十分になりがちです。
それにより、汚れが蓄積した結果、虫歯や歯周病を発症するリスクが高まり、最悪の場合は抜歯に至るケースもあります。
一過性の痛みであっても、歯を守るために、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。
なお、歯ぎしりが原因で知覚過敏を発症している場合は、マウスピース矯正により改善を目指すケースもありますが、基本的には次のいずれかの方法で治療を行います。
- ・薬の塗布
- ・レーザー
- ・抜髄(ばつずい)
症状が軽度な場合は、エナメル質が剥がれた歯を覆うために専用の薬を塗布する方法があります。
また、症状が重度化している場合は、エナメル質から歯の神経まで通じる象牙細管を塞ぐレーザー治療や、歯の神経を取り除く抜髄(ばつずい)治療を行います。
虫歯の場合
虫歯は、初期段階では痛みを伴わないため、気づきにくい傾向にありますが、放置していると次のようなリスクが伴います。
- ・頭痛
- ・蓄膿症
- ・歯髄炎
- ・脳卒中
- ・骨髄炎
- など
頭痛が現れる段階では、すでに虫歯が悪化している状態で、さらに進行すると、上顎から副鼻腔に細菌感染が起き、膿が溜まる蓄膿症や、歯の内部にある神経が炎症を起こす歯髄炎など、さまざまな病気に発展します。
最悪の場合、脳卒中や骨髄炎など命に関わる病気の原因にもなるため、歯がしみるなどの自覚症状が現れたら早めに歯科医院を受診しましょう。
なお、初期段階では歯の表面にフッ素塗布する程度の治療で済みますが、重度化している場合は、抜歯や歯を削るなどの方法で治療を行います。
歯周病の場合
歯周病は、急速に症状が悪化する病気ではありませんが、治療を行わずに放置していると、歯を支えている骨が溶け出し、歯を失うリスクが伴います。
また、歯周病菌が血管から全身に広がると、心筋梗塞など他の臓器に悪影響を及ぼす恐れがあるため、早期的な治療がおすすめです。
歯科医院では、初期段階の歯周病に対し、専用の器具で歯に付着している歯垢と歯石を除去する方法で治療を行います。
一方で、症状が進行し、明らかに歯にぐらつきが生じている場合は、歯を削り、噛み合わせを調整します。
歯を支えている骨が溶けている場合は、メスを用いて歯垢を取り除くための外科手術・フラップ手術や、リグロスなど組織誘導薬剤を歯根付近に注入する歯周組織再生療法によって治療を行うケースもあります。
当院では、何よりもまず患者様を第一に考え、治療における負担や大切な歯の抜歯リスクを抑えるために、綿密な検査や診断を行います。
綿密な検査の結果、歯科医師より分かりやすく症状や治療方針についてご説明したのち、患者様にとって負担や抜歯リスクを抑えた「精密歯周病治療」を提供いたします。
まとめ:歯がしみるのを改善したい方はご相談ください
ここまで解説してきた内容をあらためて箇条書きでまとめます。
- ・歯がしみる原因には、知覚過敏・虫歯・歯周病が挙げられる
- ・知覚過敏は、歯周病などにより発症し、冷たい物や甘い物を食べると一過性の痛みが生じる
- ・虫歯は、虫歯の原因菌が作り出す酸により歯のカルシウムとリンが溶け出すことにより発症し、痛みが持続するのが特徴
- ・歯周病は、歯と歯肉の間に蓄積した汚れによって発症し、歯肉が下がった結果、エナメル質で覆われていない歯根が露出することで痛みが生じる
- ・歯がしみる際には、「歯に刺激を与える食べ物は避ける」「歯磨きの方法を見直す」といった対処法が効果的
- ・知覚過敏は症状に応じて薬の塗布・レーザー・抜髄(ばつずい)といった方法で治療を行う
- ・虫歯が重度化している場合は抜歯や削るなどの治療を行う
- ・歯周病が重度化している場合は、外科手術を行うケースがある
歯がしみる症状が現れた際は、歯の病気のサインと捉え、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。
症状が悪化すると、歯を失うリスクが高まります。
なお、歯がしみる症状が現れる病気は一つではありません。
大切な歯を守るためにも、症状を見極め、丁寧に治療してくれる歯科医院での治療がおすすめです。
【湘南ライフ歯科】では、患者さんの歯の健康を守るために、知覚過敏や歯周病などの治療も行っています。
歯がしみるのを改善したい方は、ぜひ当院までご相談ください。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |