歯周病の症状をチェックリストや段階別に解説|治療法と放置するリスクについて
こんにちは。
藤沢駅南口より徒歩3分の歯科医院【湘南ライフ歯科】です。
歯周病は、最終的に歯を失うリスクがある病気です。
歯周病の予防や早期発見のために、歯周病の症状に当てはまるかチェックすることが大切です。
本記事では、歯周病について、症状をチェックリストや段階別に解説します。
目次
歯周病は痛みがあるの?症状をチェックリストで確認
歯周病は、歯の周囲に歯垢がたまることで炎症が起こる病気です。
症状が進行すると骨が溶けてしまう恐れがあるので、早期に発見をして治療を行うことが大切です。
歯周病の症状に当てはまっているか、以下のチェックリストで確認しましょう。
- 口臭が気になる、口臭を指摘されたことがある
- 起床したとき、口内がねばねばする
- 歯磨き後、歯肉から出血が見られる
- 歯肉が赤く腫れている
- 歯肉が下がり、歯が長い
- 歯肉を押すと血や膿が出る
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい
- 歯が浮くように感じる
- 歯並びが変わった
- 歯が揺れている
さまざまな症状がありますが、歯周病は痛みがなくても進行する恐れがある病気です。
口臭や口内のねばつき、歯肉の色などに異変を感じたときは歯科医院を受診しましょう。
また、多くの症状に該当する場合、中度〜重度の歯周病が発症している恐れがあります。
中年期以降の方や喫煙している方、妊娠中の方、糖尿病の方は歯周病のリスクが高いです。
歯周病を早期発見するためにも、該当する方は意識して、定期的に歯科検診を受けましょう。
歯周病の症状の進行を段階別に紹介
歯周病を発症すると、進行程度に応じて適切な治療を行う必要があります。
歯周病の症状に当てはまった方は、現時点でどのくらい症状が進行しているのか確認しましょう。
ここでは、歯周病の症状の進行程度について4段階に分けて解説します。
ステージ1:健康
歯周病のステージ1は、歯周ポケットが1〜2mm、歯根長が1/3未満(15%)。
歯周病による歯の喪失がない状態です。歯茎はピンク色をしていて引き締まっており、ブラッシングによる出血は見られません。
歯周病を発症しておらず健康な状態ですが、予防を行うことが大切です。
ステージ2:軽度の歯周病
歯周病のステージ2は、歯周ポケットが3〜4mm、歯根長が1/3未満(15〜33%)。
歯周病による歯の喪失がない軽度の歯周病です。
歯茎は引き締まっているものの赤い部分があり、ブラッシングや硬いものを噛んだ際に出血が見られるケースがあります。
その他、歯が浮く感じや歯茎の痒みがあるのも特徴です。
この状態ではまったく痛みがないので、自覚症状がないまま症状が進行します。
ステージ3:中度の歯周病
歯周病のステージ3は、歯周ポケットが5mm以上、歯根長が1/3を超えます。
歯周病により、4本以内の歯が喪失している中度の歯周病です。
時々、歯茎が赤くれて痛みを伴い、出血や膿が見られるケースがあります。
口臭や知覚過敏、骨が溶けはじめて歯がぐらつくなどの症状もあります。
ただし、虫歯のような痛みはありません。
ステージ4:重度の歯周病
歯周病のステージ4は、歯周ポケットが5mm以上、歯根長が1/3を超えます。
歯周病により、5本以上の歯が喪失している重度の歯周病です。
歯茎がブヨブヨして血や膿が出たり、口臭がひどくなったりします。
歯を支えている骨が溶けることで、歯根が露出し、歯のぐらつきがひどくなったり、食べ物が噛みづらくなったりする症状が見られます。
歯が抜け落ちてしまうこともあり、抜けた歯は元に戻りません。
歯周病の治療方法
歯周病を発症した場合、進行状況に合わせて治療を行う必要があります。
歯科医院での治療を受ける前に、どのような内容の治療を行うのか把握しておきましょう。
ここでは、歯周病の治療方法を2つ紹介します。
初期治療
歯周病の初期治療では、正しい歯磨きの仕方を指導してもらいます。
合わせて、歯石の除去や、噛み合わせの調整なども行います。
正しい歯磨きの仕方を指導してもらうと、セルフケアの質を高めて歯の寿命を伸ばすことが可能です。
歯の周囲にたまったプラークは歯磨きで除去できますが、プラークが石灰化した歯石を除去するには歯科医院を受診しなければいけません。
専用器具を使わなければ歯石を除去できないので、定期的に歯石があるかチェックし、必要に応じて除去することが大切です。
詰め物や被せ物が原因で段差が生じると、歯垢や歯石が付きやすいです。
場合によっては、詰め物や被せ物を調整したり作り直したりします。噛み合わせの悪さが原因で一部の歯に負担がかかっている場合は、歯周病の悪化を防ぐために噛み合わせの調整を行います。
外科治療
歯周病の外科治療では、歯茎を切開して直接歯石や汚れを除去します。
外科治療は、初期治療では症状が改善されない場合やブラッシングでは取りきれない汚れがある場合に行います。
歯周病により骨が溶けていれば、骨を再生させるために再生療法を行うケースがあります。
外科治療により歯周ポケットが改善されたら、メンテナンスの段階に進むことが可能です。メンテナンスは、一般的に通常2〜3か月に1度のペースで行います。
また、歯周病の悪化で歯が抜け落ちた場合、歯を補うための治療を行います。
主な治療法は、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3種類です。
治療方法によって、メンテナンスの頻度や費用などが異なるので、自分に合った方法を見つけましょう。
歯を補うための治療を行ったあとも、他の歯が歯周病になるのを防ぐために、予防診療を受けることが大切です。
歯周病を放置するとどうなる?
歯周病を放っておくと、最終的に歯を支えている骨が溶けて歯が抜けてしまう恐れがあります。
歯周病は周囲の歯にも感染しやすく、何本もの歯を失ってしまうケースがあるので、早期治療が大切です。
また、歯周病が原因で、糖尿病・冠動脈心疾患・誤嚥性肺炎・早期低体重児出産などの歯周病以外の病気につながるリスクが高まります。
歯周病による炎症で生じる物質は、インスリンの機能を低下させるとともに、糖尿病を悪化させてしまう場合があります。
歯周病による炎症が動脈硬化を進行させると、冠動脈心疾患になる恐れもあります。
また、歯周病菌が心臓に運ばれることで細菌性心内膜炎を発症してしまうので、注意が必要です。
歯周病の細菌は、食べ物や飲み物を飲み込むときに一緒に気管から肺に入ってしまうケースもあります。
細菌に感染することで誤嚥性肺炎を発症してしまいます。
妊娠を希望している方や妊娠中の方が歯周病を発症すると、歯周病菌が血中に含まれて胎盤を刺激して、早期低体重児出産となることもあります。
このように歯周病は口腔内だけではなく、全身にまで影響を及ぼす危険な病気です。
進行を止めるためにも、歯茎の出血や口臭などのサインを見逃さないことが大切です。
まとめ:歯周病の症状に当てはまる方は湘南ライフ歯科へ
歯周病の症状について、あらためて主な症状を紹介します。
- ・口臭が強く口内がねばねばする
- ・歯肉から出血したり赤く腫れたりする
- ・歯肉が下がり歯が長い
- ・歯と歯の間に物が詰まりやすい
- ・歯が揺れている
歯周病は、痛みがなくても進行する恐れがあります。
歯周病は早期発見と早期治療がポイントであり、症状に当てはまる方は歯科医院を受診しましょう。
湘南ライフ歯科では、歯周病治療にエルビウムヤグレーザー(Er:YAGレーザー)を導入しています。
エルビウムヤグレーザーは、歯周病治療において以下のようなメリットがあります。
- ・振動や不快な音がない
- ・痛みの少ない治療を実現
- ・身体への負担も少ない
- ・大多数において注射麻酔なく治療が可能
その他にも様々なメリットがあり、歯科治療のなかでも注目を浴びているのがエルビウムヤグレーザーです。
保険適用外の治療となりますが、歯周病治療や痛みに不安がある、歯や身体への負担を少なく治療を受けたいという方は、ぜひご検討ください。
その他、保険適用の歯周病の治療を含め、治療後のメンテナンスや予防診療のサポートまで重視している方は、お気軽に当院までご相談ください。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |